I-feelin'/アイフィーリン の日記
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圧縮低下その後のその後
2020.06.17
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RE車で、特にRX-7でこんな症状ありませんか?
マフラー交換、触媒等の軽めのチューニングでECUを書き換えた車で微妙に燃費が悪くなったり圧縮低下したり、フィードバック走行しても調子が全く変わらないetc・・。
またダイアグチェックしたり点検したりしても特に車両側に異常無い場合。
それはECUのセッティングに問題あるかも知れません。
オーナーさんが出来る対策としてならば社外品(ロムチューン含む)なら書き換えて貰うか、ノーマルに戻すかです。
それら行えば症状に変化はあるはずなのですが、それはハウジングの傷が写真の様になっていない場合です。残念ながら写真の様な状態の場合は慣らし走行等しても元に戻りません。
この様に深く傷がついたものは残念ながらオーバーホールしかありません。
またこの様な傷がつく場合、アペックスシールは常に真ん中だけ持ち上がった様な状態になり強く押し付けられていると考えられます。
正しくノーマルで想定している燃焼温度熱分布から外れている事が考えられます。
判り易く言うとノーマルは冷感時はアペックスシールは若干真ん中辺りが下に下がっており、高回転高負荷時は中心部がやや持ち上がりハウジングと密着します。逆に負荷の低い領域ではアペックスシールの両端が当たって、シールの摩耗バランスがコントロールされて負荷の低い領域で一定回転数ではほぼ均等に当たっています。(イメージを言葉にすると表現が難しいです。)
ところがあの傷がついているハウジングのアベックスシールは冷感時温感時も常に真ん中だけ当たっており、その為に徐々に圧縮が下がって行くようです。
その原因と思われるものはECUデータ内の点火時期等セッティングに問題があり、社外(ロムチューン含む)の一部には処理能力が遅延していると推察しています。
これらの事象を証明する様な現象が先に上げた車両症状で、他にもマフラー出口付近が黒くなる、プラグが黒い、アフターファイヤが多いカーバッキング等いくつか症状が出る様です。
もちろん車両側の問題も考えられる為、オーナーさんへの整備状況の問診や担当エンジニア等のディスカッション等しております。
また、全ての車両特に社外(ロムチューン含む)を施した車両が該当するのかは不明ですが、どうやらその数から一部のロムチューンに限っての様です。(症例の多くはそのメーカーのロムチューンの為)
あくまで当店並びにIfnet系列店への入庫車両の確認のみとなっていますが、先に上げた症状の車両相談は最近目につきます。
またデータ変更に関しては不明瞭な点が多く、恐らくメーカー(ショップ含め)は認めないでしょうし車両側に問題があるとか作業ミスだと言うと思っています。間違っても一緒に検証させて下さいとは言わないと思います。今更連絡は来ないと思います。(最初の現象報告から既に半年、また実際に症状から相談しても別件の不具合とされています)ですからそこを切り離す為にノーマルへの変更をお願いしています。
既に複数台の車両でノーマルに変更した所、経過観察中ではありますけれど先の様な症状が治まったという車両もある事もご報告いたします。
何が正しく、何が真実か判らない場合やはり基準となるのが純正です。
この事は昔も今も変わりません。
純正で問題があるのか無いのか?
ここで問題があると何が問題かは判りません。
ですので純正以外の事、車検対応マフラー、ロムチューンであれ、車高調であれ同じ考え方です。
製造廃止車ですから社外品も多く投入されていますが、車両に問題の無い場合その多くは後付け等の社外品に問題が起きている事が一番多いです。そりゃ、そうです。メーカーはそんなの推奨していませんから。
良く考えてみてください。
ノーマル車両、しかも新車でこれほどのエンジンの状態になったらクレームになってしまいいます。しかもノーマルで十数万キロ走っている車両でしっかり管理整備されているなら上記の様な症状は殆どありません。むしろ出た場合は車両側の問題であったりエラーコードが出ます。どの車両でも同じでしょう。
今後もこの様な症例に対応していきます。
(先日も他店でこの症例があったと報告受けました。)
何故か?
低走行距離であってもエンジンオーバーホールになってしまう可能性がある為です。
それはオーナーさんの多大な不利益(金銭的にも時間的にも質的にも)に繋がるからで、よかれと思った事が悪かったかもしれないとなるからです。
しかもオーバーホールになると先日のブログのヒケや巣が埋められている様な問題のある新品ハウジングを使用しなければならないという事に結び付くのです。
少なくとも当ブログをご覧になるオーナーさん達には、その様な状況になって頂きたくないとその様に願っています。